廣川政樹 作品
ある情景
Inside Of Me
Ⅰ
作品解説
この作品は、自己表現と他者表現の境界にある葛藤をテーマとしています。当初は女性の顔に骨と花のモチーフを組み合わせた自画像的な作品として制作されていましたが、作者が悲しい試練を経験し、激しい感情の中で自己を忘れ、純粋なインスピレーションによる他者表現へと変化しました。
作品には平和の象徴である鳩が飛び交っており、邦題は「ある情景」です。制作当時はまだコロナウイルスや戦争は存在しておらず、その点を考えると、この最終形態が作品としての訴求力を持っているのかもしれません。
多くの芸術家にとって、自らが犠牲になることは名誉なことであり、彼らは単調な制作プロセスに価値を見出し、成果物は付随的なものと考えています。しかし、生身の体で神に近づきたいという強い願望もあり、それは母の愛を求める赤子の心と同様、神にとってどちらも等しく喜ばしいものです。
現在、表面的な世界では善悪の思惑が錯綜し、根源的な世界のエネルギーも変化し続けています。人類がどの道を進むのか、見守られているように感じます。しかし、赤ん坊は泣いても笑っても愛らしい存在であり、神にとって全ての存在は常に慈しみの対象です。
この作品が小さな歴史の記録となり、新しい世界への祝福となることを祈っています。
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